宅地造成で貝塚損壊
11月6日 千葉日報にて「四千年前の貝塚損壊」というニュースがありました。貴重な文化財保護を発掘する調査をせずに開発が進んだことは、とても残念であります。
平成24年に行われた決算審査特別委員会での松沢の質疑から、鎌ケ谷市のケースをお知らせしたいと思います。 貝殻山公園の南口付近には「中沢貝塚」がありましたが、現在は住宅が建っております。その民間開発における調査面積は440平方メートルであり、23年度予算に300万円、決算として約261万円を支出しました。調査期間は約2か月かけて、縄文時代の遺跡を発掘し、土構が24基、溝が1条発見されています。出土遺物は縄文土器、縄文時代石器が整理用コンテナ27リットル分で20箱分という状況とのことです。
Q 発掘された文化財の所有権については?
A 文化財の所有権は遺失物ということで警察に届けます。
Q 保存の取り組みについては?
A 届け出は警察にしますが、保存は市のほうで行っています。
Q 約261万円の費用負担について
A 埋蔵文化財の発掘に係る本調査は原因者負担となって、事業者が発掘調査にかかる経費を全額負担することになっています。約261万円は雑入として市に全額納められています。
まとめ
発掘調査費用は民間開発事業者が負担することとなっていますが、発掘調査を行わない場合の罰則規定がないことも、不備な点かと思います。埋蔵文化財は貴重な資料であり、歴史を正確に認識するために欠かせません。文化財の意義や理念をご理解いただき、保護についてご協力をお願いいたします。千葉県鎌ケ谷市議会議員 松澤武人