外国人児童生徒の教育施策について
2022年12月19日 月曜日
お問い合わせいただいたのですが、返信できないアドレスになっておりましたので、ブログにて回答いたします。
外国籍の子どもたちの教育についてです。若干古いデータとなりますが、鎌ケ谷市内に住む在住の外国人は平成26年7月末現在で45カ国、約1100人の外国人の方が住んでいる状況で、中国、韓国、フィリピン国籍の住民が3分の2近くを占めているとのことです。コロナ禍を挟み、現在、1400人程に増えているとも言われています。
日本の産業や人口構成においては、外国人に頼らなければならない産業もでてくると思いますので、今後も在住外国人が増えることは想定しなければならない課題の一つと考えます。
在住外国人が増えることは、外国人児童生徒が増えることに繋がり、日本の教育制度の中で、いかに対応するのかは自治体の役割となります。基礎自治体である鎌ケ谷市においては義務教育の小中学校、千葉県においては高等学校を管轄していることから、それぞれ教育行政を実施しています。
特に義務教育期間である小学校と中学校の役割は、外国人児童生徒にとって重要であります。今まで母国でどのような生活習慣と教育制度の中で生活してきたのか。また、これからの日本の生活習慣と教育制度にいかに適応することができるのか、一人ひとりの環境に合わせることも大切であります。中には日本の教育制度に合わない児童生徒も存在すると推察されます。
どんな課題があるのかと言いますと、【学校への適応の課題】が挙げられます。日本に来たばかりの児童生徒も通常のクラスに編入しますので、日本語のみで行われる授業を受けなければなりません。ですので、鎌ケ谷市としては、日本語講師の派遣をしています。この派遣については、多文化共生推進連絡協議会の講師の推薦を受け、学校教育課指導室から学校に講師を派遣して、管理も指導室でおこなっています。しかしながら、日本の生活習慣に慣れる第一歩のところでありますので、可能な限り、日本語教師としての資格を有する方に対応していただきたいと私は考えています。これからは、行政としては日本語教師資格を有する方との連携が必要ではないでしょうか。
今後も外国人児童生徒が増加していくのであれば、国際学級の設置も検討するとは思いますが、令和2年9月時点での外国人児童生徒は小学校21名、中学校5名の計26名とのことで、学年も違うことから、国際学級に設置は非常に難しいと思います。
しかしながら、教育機関でなく、任意でできることもあると思います。東京都武蔵野市では、帰国外国人教育相談室という機関で、外国人児童生徒が安心して学校生活を送ることができるよう種々の支援を行なっています。特に「ステップルーム」という週1回、放課後に自主学習をサポートする支援を行っていますので、このような形の制度も検討する余地があるのではないでしょうか。
https://www.city.musashino.lg.jp/shussan_kodomo_kyoiku/sho_chugakko/kyoikusodan/1007048.html
これからも国際交流に尽力してまいりますので、よろしくお願いいたします。千葉県鎌ケ谷市議会議員 松沢たけひと