国保2018 年都道府県に移管

DSC_1591.jpg

1月6日の新聞の1面にて、2018年4月に国民健康保険の運営を市町村から都道府県に移管するとの記事がありました。目的は国保の赤字解消であります。国民健康保険は自営業者や退職された75歳未満の方等が対象であり、最近では、高齢化の進展、医療技術の高度化、生活習慣病の増加などにより医療費が増加している状況です。

鎌ケ谷市の国民健康保険特別会計の歳入は約126億189万円であります。内訳を見ますと、保険料が約28億8278万円、国庫支出金が約23億3340万円、県支出金が6億1932万円、各種交付金が52億4100万円、その他、不足分を市民の税金である一般会計からの繰入金で補てんしており、約9億2905万円となっています。

市からの繰入金の推移については
平成21年度 約8億7000万円
平成22年度 約9億6000万円
平成23年度 約8億5500万円
平成24年度 約9億7000万円
平成25年度 約9億3000万円
と毎年、9億円近い繰入金が発生している状況であり、国保加入者以外の市民からの税金に頼らざるを得ない状況であります。

そして、国民健康保険料の収納率(現年分)と滞納額については
平成21年度 90.2パーセント 約11億6000万円
平成22年度 90.2パーセント 約9億4900万円
平成23年度 90.3パーセント 約8億3600万円
平成24年度 90.3パーセント 約7億6800万円
平成25年度 90.5パーセント 約7億4800万円
と近年においても約7億5000万円の滞納額が存在します。滞納が無ければ、一般会計からの繰入金は少なくなると考えられます。

一方、歳出は121億824万円であり、内訳を見ますと、保険給付費 約79億3483万円、後期高齢者支援金等 約17億7173万円、介護納付金 約6億8936万円、共同事業拠出金 約11億3579万円、諸支出金 約4億702万円、その他に総務費、前期高齢者納付金等、老人保健拠出金、保健事業費、予備費が計上されています。

国民皆保険という理念のもと、現在、市で運営している国民健康保険制度を持続可能な運営をしていくには、安定した財政が必要です。
収納率の向上や保険料の見直し等、歳入の確保と特定健診やジェネリック医薬品の利用促進などによる歳出の抑制を図る必要があり、取り組んでいる現在も歳入の不足分を市民の税金である一般会計からの繰入金で補てんしているわけでありますので、補完性の原理からすると、都道府県単位で実施していくのは必然であると考えます。
3年後の2018年度に移管される予定ですが、鎌ケ谷市の国民健康保険の現状について、さらなる情報発信していきます。千葉県鎌ケ谷市議会議員 松沢たけひと