2019年2月19日 先日、鎌ケ谷市内でいちごを生産している農家さんにお会いしてきました。美味しく頂きまして、改めて、いちごについて考えたいと思います。いちごを生産する農家さんがいて、いちごが生産されるわけですが、生産し販売するまでには、ハウスを建てたり、土壌・苗を育成しなければなりません。また、ハウス内の温度も管理しなければならず、燃料であったりと様々なモノの必要性がでて、ある程度の初期経費がかかります。そして、生産・販売までの維持管理をヒトで行わなければならず、ヒトに対する投資も重要です。それら投資をしたうえで、しっかりと回収しなければ、安定した生活をすることはできません。だからこそ、適正な価格での消費が重要です。今回は鎌ケ谷市の都市農業について、私なりの考えを述べたいと思います。千葉県鎌ケ谷市議会議員 松澤武人
鎌ケ谷市は都心から25km圏内という立地条件を活かし、都市型農業を発展させることができるポテンシャルを有している。しかし、住宅地に近いことで起こりうる騒音や砂煙、農薬散布の問題など、周辺環境との調和も重要な課題である。高品質で商品価値の高い農産物を供給し,消費者から信頼される都市農業を確立することが求められている。
鎌ケ谷市の農家数と農地の推移
出典 千葉県HP 各年農業センサス
農業経営を引き継ぐ後継者がいない理由
「その他」の具体的な回答は子どもがいないから、他の仕事に就いているから 等
出典 鎌ヶ谷市農業振興ビジョン
都市農業を取り巻く環境は厳しいが、今後、都市農業を継続するためには限られた農地を有効活用し、農産物の付加価値向上や複合作付等の農業経営を進めることが求められている。
いちごの可能性
千葉県は「チーバベリー」等、様々な新しい品種を育成しており、「いちご狩り」ができる県内の施設が約100か所ある。いちごのシーズンは1月頃から5月頃までと、梨・ぶどうの8月頃から10月頃のシーズンとは異なる。複合作付することで、天候や病害虫リスクの分散、労力のピークの分散を図ることができ、収益確保に繋がると考えられる。
松沢の視点
鎌ケ谷市内においてもいちごを生産する農地は存在しており、いちご狩りの観光農園として営業されている農家もある。「鎌ケ谷のいちご」を含め、都市農業をコンテンツの一つとして推進するためには、千葉県認定農業者制度の認定支援や鎌ケ谷市のサポートが重要である。さらには耕作が困難となった農地における貸借等利用の際の独自補助制度を検討する必要があると考える。